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  • 01/27/23:12

09.13.23:30

小説 ~Lover Shakers~ autumn season Vol.1 その8

 久しぶりに見る直美は、あの頃のままだった。社会人になり、化粧もそれなりにしているのだろうが、薄化粧なのか、いい意味でそれほど代わり映えしていない。彼女は美人タイプか可愛いタイプかといわれれば、可愛い部類に入る。ふっくらとふくよかな容姿で、弾ける様に笑う笑顔が僕は大好きだった。もっとも話し下手な僕は、自分の力で彼女の笑顔を引き出すことは、あまり出来なかったが。
 もう一人は、直美と由美子と同じグループの千恵だ。三人とも、顔を見るのは高校卒業以来だった。みんなで顔を合わせ、久しぶりの再開にありがちな会話が始まる。久しぶりだとか、変わっていないとか、そういった類の話だ。だが、僕の意識は、ほとんど直美に注がれている。もう終わった恋なのだから、意識する必要などないと自分に言い聞かせるのだが、僕の心の根っこでは、そう簡単には割り切れていないようだ。
「なあに、三人そろってその格好は?」
 いつの間にか僕の隣に居た直美が、僕たちの時代錯誤なスタイルを見て、僕に向かってそう言った。あの頃憧れていたあの笑顔が、手を伸ばせば触れられる所にある。彼女の瞳には何の屈託も無い。僕は過去の事が念頭から離れず、これほど心を揺さぶられているというのに、彼女には何の動揺も無いのだろうか。いや、僕が来ることを知っていて、すでに心の準備は出来ていたのだろうか。それとも、僕の告白など、彼女にとって大した事件ではなかったのかもしれない。
「いいだろ?惚れるなよ」
 僕はほとんど精一杯の強がりと、思考回路を総動員して、冗談交じりにそう答えた。直美は可笑しな事言わないでよと言わんばかりに、笑顔で僕の肩を引っ叩いた。彼女に笑顔浮かんだことで、僕の心に余裕が生まれた。僕は今でも直美の事が好きなのだろうか。そんな疑問が頭をもたげて来る。いや、昔好きだった直美を目の前にして、舞い上がっているだけなのだと、自分に言い聞かせる。なぜそう言い聞かせなければならないのかは、自分でもよく分からないが、ともあれそうした。
 ふと、Richardの顔が僕の視界に入る。Richardは意味ありげな笑みを僕に見せている。馬鹿な話だが、僕はこの時になってようやく、Richardが、誰が来るのかを言い出さなかった訳を理解した。と言うことは、直美がここにいるのは、Richardの差し金なのだろうか。だとすれば、自分の事だけでなく、僕の事にまで気を使ってくれた事になる。Richardにしては気が利いている。

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*この小説はフィクションです。登場する人物・団体名は架空のものです。
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09.12.23:53

小説 ~Lover Shakers~ autumn season Vol.1 その7

 彼女に告白をしたのは、高校二年のときだった。 彼女とはクラスも通学路も同じで、自然と同じ時間をすごすことが多く、気がついたら一方的に好きになっていた。恋愛に不慣れな僕は、彼女を意識すればするほど、彼女とまともに話すことすらできなくなっていった。これではいけない、何とかしなければと、思えば思うほど、僕の思考は硬化してゆく。その反面、彼女への思いは日増しに強くなり、僕はふられる事がほぼ確実であるにもかかわらず、その思いを伝えずには居られないところまで追い込まれていた。その心境がどういう心境なのか、口で説明するのは難しい。僕自身、よく分かっていないのかもしれない。
 ただ、伝えたい思いがあり、伝えたい言葉がある。その思いが大きく膨らみすぎて、自分の心のうちに入れていると、心が壊れてしまうのかもしれない。もしくはただ単に、実るはずの無い恋に自ら決着をつけるために、あえて答えを出しただけなのかもしれない。
 ともかく僕はふられた。もちろん、あのときから時間がたち、別の女性に恋をしたこともあり、彼女に対して昔と同じ感情を抱いているわけではない。だが、昔好きだった直美を目の前に、僕の心に少し風が吹き始めたことは確かだ。
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09.11.00:02

小説 ~Lover Shakers~ autumn season Vol.1 その6

 僕たちはコーヒー2杯だけで3時間近くも喫茶店で時間をつぶし、待ち合わせの元町駅へと向かった。喫茶店から駅までは歩いて5分もかからない。駅へと向かうRichardの足取りは、ひときわ軽い。新しい服を身に纏い、ただでさえ三人の中で一番陽気なRichardが、いつもの五割り増しはあろうかという陽気さと、新しい服を誇らしげに感じながら町を闊歩する姿は、けして悪い気はしない。Richardのそんな姿を見ながら僕とMickyは、少し後を歩いていった。それは、Richardにとって、今夜が幸せな夜になるよう、祈らずには居られない光景だった。

 僕達が駅に着いたのは、待ち合わせの5分前だったが、すでに由美子たちは来ていた。由美子は学生時代、クラスの男子の中で一番人気の女の子だった。好きか嫌いかは別として、整った顔立ちでかわいい顔をしている。僕は、ほかに好きな女の子がいたから、それほど意識したことは無かったが、彼女のことを悪く言う男は居なかったように思う。その頃の面影そのままに、僕は目にしたことの無い私服姿の由美子は、僕の心まで奪う程ではないにしても、人ごみの中でも、ひときわ目立つ存在だった。Richardはほとんど翔るようにして、由美子の元へ走ってゆく。
 僕とMickyは二人の邪魔をしないよう、なるべくゆっくりと、近づいていった。近づくにつれ、僕の目はある一点に釘付けにならざるを得なかった。それはもちろん由美子ではない。由美子の隣に居る女性である。それは僕がはじめて告白をした相手である、直美だった。

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09.09.23:35

小説 ~Lover Shakers~ autumn season Vol.1 その5

 疲れきった僕たちに、店を選んでいる余裕はない。入った店は、週末の割には、あまり人影の少ない寂れた店だった。こればかりはさわやかな音を響かせるドアベルの音を聞きながら中に入り、奥のテーブルの座ると軋みそうな古ぼけた椅子に腰掛けると、”ビッグファットママ”という表現がぴったりの恰幅のいいご婦人が、メニューと水の入ったグラスを片手にやってきた。僕らはメニューも見ずに、その場ですぐにアイスコーヒーを三つを注文した。
 ビッグファットママから注文を聞いて、ご婦人とは対照的な痩せぎすで口ひげを生やした、いかにもというマスターが、コーヒーを立て始める。店内に流れる音楽はジャズだろうか。興味のある音楽以外は、まるで知識のない僕たちにはよくわからないが、総体的に雰囲気は悪くない。どうしてこんなに寂れているのかが不思議なほどだ。
 三人そろって運ばれてきたアイスコーヒーを飲みながら、話題は由美子が誰を連れてくるかということだった。最初に口に出したのはMicky。彼は三人の中で唯一の彼女持ちだが、だからと言って他の異性に興味が無い訳ではないらしい。彼の性格からして、それは浮気心とは少し違うのかもしれないが、そればかりは本人以外、知る由も無い。
 僕はあまり興味は沸かなかったが、それでも懐かしい顔に合えるかもしれないという思いはある。先述したとおり、由美子はRichardが学生時代から思いを寄せている女性である。それも学校の外で出会った訳ではない。つまり、僕たち三人と彼女は同級生なのである。その彼女が連れてくる友達というのが、学生時代の友人であってもなんら不思議ではない。僕達と会うと言うならなお更だ。別に学生時代を懐かしむほど年を取った訳でもないが、久しぶりに顔を合わすと言うことは、否応無くそう言った感情を抱かせるようだ。
「誰を連れてくるのか、聞いてないのかよ」
 僕たちの会話をニヤニヤしながら聞いていたRichardに、Mickyが気づいて、そう訊いた。
「いや」
 Richardは愛煙しているラークマイルドを一吸いしながら、そう答えた。だが、その目は聞いていると物語っている。だが、今回は、由美子との電話の件のように焦らしているのではなく、本当に喋る気が無いと、顔に書いてある。もっともその理由はわからないが。
 

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09.01.23:55

Lover Shakers Kids デイキャンプ

 今日、Mickyの誘いで家族を連れて、南光町自然観察村にデイキャンプに出掛けた。Mickyは昨日から明日まで2泊3日でキャンプに行っており、そこに今日だけ参加させてもらったのだ。残念ながら、Richard家族は都合がつかず不参加となった。
 心配していた天気は、快晴とは言えないが、それほど悪くも無い。ある意味、夏場だけにこのほうが過ごしやすいといえる。
 朝9時過ぎに家を出て、車を飛ばし着いたのが10時半過ぎ。周囲を山に囲まれ、川の水を引き込んだ小川が流れる、その名に恥じない自然豊かな場所。入場料の900円(300円X3人分。長男はまだ5歳以下なので無料)を払い、キャンプ場に入った。
 昼食を作る間、子供達は早速遊具で遊び始める。何度も何度も飽きないのかと言うほどターザンロープで遊び、普通の公園にあるものよりも高低差が倍以上あるような木製のシーソーに乗り、ご飯ができたと言う声を聞くまで、遊んでいた。
 昼食は焼きそばとおにぎり。みんなおいしいおいしいと満足げに平らげると、息つく暇もなく、持ってきた魚採り用のアミをもって、今度は小川へ。
 川は、深くても幼児の腹程度の深さ。流れも一部を除いてそれほど急ではなく、子供が遊ぶにはうってつけの川。ちなみに、本流のほうは、かなり急な流れなので、注意が必要だ。
 川岸に生える草の陰や、石の隙間にアミをいれると、体長1センチ程の小魚や、モエビ、目を凝らして川を見ると、海に居るハゼのように石にへばりついている魚や、体長10~15センチ程の川魚が素早く泳いでいる。長女とMickyの子供は、それらの川の生き物を求めてアミを片手に捜し歩いている。一方うちの長男は、嫁さんと一緒に、せわしなく水遊びに興じている。
 2時間ほど遊んだ後、もう一度遊具と、Mickyが借りてきたハンモックで遊んだ後におやつを食べ、今度はMickyが用意していた釣竿で、魚釣りに。浮きと、毛ばりが3個ほどついた仕掛けの延べ竿で、最初にMickyが一気に2匹を釣り上げ、僕が1匹、そしてMIckyの息子が1匹の計4匹の体長15センチ前後の魚を釣った。うちの長女はその後に、かなり粘ったが、結局つれなかった。Mickyの話では以前にも釣った事があり、それほど味はよくないそうだ。ただ、比較的簡単で、子供でも十分楽しめる釣りで、時間が有ればもっとやって居たいほどだった。ちなみに本流のほうでは、おそらく鮎釣りと思われる釣り客が何人か居た。

 夕方5時、残念ながら僕たち家族はキャンプ場を後にした。Micky家族はこれから夕食にカレーを食べるそうだ。奇遇にもうちの今夜の夕食もカレーだった。

 
南光自然観察村ホームページ

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