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  • 05/15/13:30

09.11.00:02

小説 ~Lover Shakers~ autumn season Vol.1 その6

 僕たちはコーヒー2杯だけで3時間近くも喫茶店で時間をつぶし、待ち合わせの元町駅へと向かった。喫茶店から駅までは歩いて5分もかからない。駅へと向かうRichardの足取りは、ひときわ軽い。新しい服を身に纏い、ただでさえ三人の中で一番陽気なRichardが、いつもの五割り増しはあろうかという陽気さと、新しい服を誇らしげに感じながら町を闊歩する姿は、けして悪い気はしない。Richardのそんな姿を見ながら僕とMickyは、少し後を歩いていった。それは、Richardにとって、今夜が幸せな夜になるよう、祈らずには居られない光景だった。

 僕達が駅に着いたのは、待ち合わせの5分前だったが、すでに由美子たちは来ていた。由美子は学生時代、クラスの男子の中で一番人気の女の子だった。好きか嫌いかは別として、整った顔立ちでかわいい顔をしている。僕は、ほかに好きな女の子がいたから、それほど意識したことは無かったが、彼女のことを悪く言う男は居なかったように思う。その頃の面影そのままに、僕は目にしたことの無い私服姿の由美子は、僕の心まで奪う程ではないにしても、人ごみの中でも、ひときわ目立つ存在だった。Richardはほとんど翔るようにして、由美子の元へ走ってゆく。
 僕とMickyは二人の邪魔をしないよう、なるべくゆっくりと、近づいていった。近づくにつれ、僕の目はある一点に釘付けにならざるを得なかった。それはもちろん由美子ではない。由美子の隣に居る女性である。それは僕がはじめて告白をした相手である、直美だった。

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*この小説はフィクションです。登場する人物・団体名は架空のものです。
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