07.27.14:54
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09.16.22:46
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 21回目
ここで積み上げてきた時間の重み。
ダンスを心から愛する者だけに許された輝き。
けして格好だけでは無い、あの時代を意識したスタイル。
その全てが、彼らに何かオーラにも似た何かを纏わせているのだ。
ステージが始まり彼らが踊りだすと、その光度はさらに上がってゆく。曲はニールセダカの♪恋の片道切符♪。彼らは軽やかかつ的確なステップでダンスの定番とも言えるボックスステップを踏んでいる。追いかけていた背中は、少しも色褪せることなく、確かにそこにあった。彼らの周囲に居るダンサーの何人かは、当時の僕達がそうしたように、彼らのステップを見詰め、模倣しようとしている。
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ダンスを心から愛する者だけに許された輝き。
けして格好だけでは無い、あの時代を意識したスタイル。
その全てが、彼らに何かオーラにも似た何かを纏わせているのだ。
ステージが始まり彼らが踊りだすと、その光度はさらに上がってゆく。曲はニールセダカの♪恋の片道切符♪。彼らは軽やかかつ的確なステップでダンスの定番とも言えるボックスステップを踏んでいる。追いかけていた背中は、少しも色褪せることなく、確かにそこにあった。彼らの周囲に居るダンサーの何人かは、当時の僕達がそうしたように、彼らのステップを見詰め、模倣しようとしている。
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09.09.00:00
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 20回目
ダンスフロアには人が次々と流れ込み、狭いフロアは瞬く間に人が溢れかえった。その中でも、彼らの姿は一際目立って見えた。勿論僕が注目している事もあるのだろうが、どうもそれだけでは無いような気がする。
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09.07.23:08
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 19回目
いつの間にかステージにはバンドマンが出揃い、照明とBGMがその姿を消してゆく。 僕がぼんやりとステージに視線を落とす中、視界の片隅で二人が席を離れていくのが見えた。僕は何となく見送るように、彼らの背中に視線を移した。
背中にはLover Shakersの文字。
僕の記憶が音を立てて鮮やかに蘇った。Lover Shakers。僕らは彼らのステップを見ながらダンスを覚えたのだ。あんな風にスッテップを揃えて踊ってみたい。あの頃追いかけていた背中がそこにはあった。そんな大切な記憶を、どうして今まで思い出せなかったのだろう。僕は久しぶりに覚える熱い何かを胸に秘め、彼らの姿を追い続けた。
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09.05.23:20
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 18回目
以来、僕はダイアナに一人で通うようになった。今にして思えば、僕達4人には温度差が有った様に思う。確かにそろってダイアナが気に入っていたが、その度合いにけして少なくない差が有り、一番高熱を発していたのが僕だったのだ。その事で、僕は彼らに対して悪い感情を持った事はないつもりだったけど、その衝撃はそれほど小さなものではなかったのかもしれない。
取り残されたような孤独感。
裏切られたような喪失感。
喜びを分かち合う事の出来る相手のいない虚無感。
それらが僕の心の片隅で、僕の意識の網から逃れ、徐々に僕を蝕んで言ったのではないか。ダンスフロアに立てなくなった要因の一つには、そんな理由があるのかもしれない。
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裏切られたような喪失感。
喜びを分かち合う事の出来る相手のいない虚無感。
それらが僕の心の片隅で、僕の意識の網から逃れ、徐々に僕を蝕んで言ったのではないか。ダンスフロアに立てなくなった要因の一つには、そんな理由があるのかもしれない。
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09.05.23:16
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 17回目
その翌年、僕と同じように高卒で就職した奴が急に結婚した。いわゆる『出来ちゃった婚』と言うやつだ。当然僕達と遊び歩いていられるような身分ではなくなった。その2年後、最後の一人も結婚した。それでも彼だけは、子供がいないこともあって、数年は僕に合わせてダイアナに通ってくれていた。
だが、今から丁度2年ほど前、「お前もいい加減落ち着け」と言う言葉を残し、以来共にダイアナに行く事はほとんど無くなった。彼にも子供が出来た為だ。
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