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  • 05/15/12:52

09.17.22:55

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 22回目

 僕の心は浮き立ちはするのだが、それが行動にはつながらない。僕の心に掛けられた錠前は、その強度を保持したまま、僕を縛り付けている。情けない話だが、それに抗う力は、今の僕には無い。

 羨望と諦観を含んだ瞳で彼らを見ているうちに、僕はある事に気付いた。
 確か、当時の彼らは3人組だったはずだ。僕達が彼らを見るときは常に、3つの背中がそこにあったはずだ。それが、今では一人欠けている。彼らにも確実に時の流れと言うものが襲い掛かっているのだろうか。ふと、そんな事を思った。
 でも、僕と彼らには決定的な差がある。僕は時と言う名の潮流に流れに流され、ついにカウンター席という名の浜辺に座礁し、陸に追いやられた鯨のように、自らの力で大海原に戻ることすら出来ないでいる。
 だが彼らは、一人大波にさらわれてしまっても、まだその奔流に逆らい続け、昔と変わらずダンスフロアに留まり続けている。
 この差は何処から生まれてきているのだろう。僕の彼らに対する興味は、昔以上に膨らんで行った。

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この小説はフィクションです。
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