03.12.02:34
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10.13.22:14
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 42回目
「もちろん大ありです。つまり僕達は世間一般から言わせれば、風変わりな場所で、変わった楽しみを持っていると言う事なんです。でも、それはあくまで楽しみであって、それ以上でもそれ以下でもない。いいですか?それは仕事でも義務でもライフワークでもない。お金や拍手をもらう為でも無いし、誰かに感動を与える為でもない。だから、自分が楽しめればいいじゃないですか。時にはこの店に合わない客だって来ますよ。そんな人達の言葉を一々気にする必要なんて無いと思う。だって、そんな客とまた会う確立は限りなくゼロに近いんですから」
仲間が居るから言える言葉。彼の長談義に対する僕の感想だった。もし仮に、彼らが僕と同じ扱いを誰かに受けたとしても、愚痴をこぼし、励まし合い、笑い飛ばせる仲間が居る。僕のように、踊るたびに誰かの嘲笑を買うような状況になっても、共に踊る仲間が居れば、どれほど心強い事か。その気楽さから来る、絵空事なのだ。現実はそれほど甘くは無い。それが彼らにはわかっていないのだ。
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仲間が居るから言える言葉。彼の長談義に対する僕の感想だった。もし仮に、彼らが僕と同じ扱いを誰かに受けたとしても、愚痴をこぼし、励まし合い、笑い飛ばせる仲間が居る。僕のように、踊るたびに誰かの嘲笑を買うような状況になっても、共に踊る仲間が居れば、どれほど心強い事か。その気楽さから来る、絵空事なのだ。現実はそれほど甘くは無い。それが彼らにはわかっていないのだ。
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10.11.23:05
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 41回目
それでもMickyの話は続く。どこまでも。
「僕達が住むこの空間はそんな場所だ。時代は回ると言うからいつかまたいい時代がやってくるかもしれない。でもそれはいつかは分からない。すぐそこまで来ているのかもしれないし、僕達が死んだ後なのかもしれない。でも少なくとも僕やRichardにとってはそんな事は関係ない。時代に流されるなら、とっくの昔に流されている。でも、そんな事関係なく、この場所とダンスが好きだから、僕達はここに居るんだ」
僕は彼の言葉を遮るように、大きく咳払いをした。次いでゆっくりとマルボロを取り出し火をつけた。
「その話と、僕と何か関係が有るんですか?」
僕の言葉には、あからさまな棘があった。彼のいつ果てるとも付かない演説に嫌気が差していたからだ。彼らは最後の希望の光と思っていたけれど、とんだ見込み違いだった。この時の僕は、そう思い込んでいたのだ。だからその火が消えてしまおうとも構わないと本気で思っていた。
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「僕達が住むこの空間はそんな場所だ。時代は回ると言うからいつかまたいい時代がやってくるかもしれない。でもそれはいつかは分からない。すぐそこまで来ているのかもしれないし、僕達が死んだ後なのかもしれない。でも少なくとも僕やRichardにとってはそんな事は関係ない。時代に流されるなら、とっくの昔に流されている。でも、そんな事関係なく、この場所とダンスが好きだから、僕達はここに居るんだ」
僕は彼の言葉を遮るように、大きく咳払いをした。次いでゆっくりとマルボロを取り出し火をつけた。
「その話と、僕と何か関係が有るんですか?」
僕の言葉には、あからさまな棘があった。彼のいつ果てるとも付かない演説に嫌気が差していたからだ。彼らは最後の希望の光と思っていたけれど、とんだ見込み違いだった。この時の僕は、そう思い込んでいたのだ。だからその火が消えてしまおうとも構わないと本気で思っていた。
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10.11.00:58
コラム
以前に、『おとなのコラム』というサイトの方からコメントを頂いた事がある。僕の記憶が正しければ、このブログの最初のコメントだったように思う。
そのサイトは、自由な内容やその月(だったかな?)の決められたテーマなどのコラムを一般の方から募集し、掲載しているサイトだ。コメントを頂いた当時、何度かお邪魔したものの、コラムを書くまでには至らなかった。
でも、最近一度コラムを書いてみようと思い立ち、一つ書いてみた。
題は『小説嫌い』。
コラムなんてはじめて書くから、なんだか纏まってんだかいないんだか分からない文章ですが、良かったら読んでみてください。
下記のURLより記事に行けます。
http://www.otona-column.com/www/index.php?module=User&action=ColumnPopup&id=4979
そのサイトは、自由な内容やその月(だったかな?)の決められたテーマなどのコラムを一般の方から募集し、掲載しているサイトだ。コメントを頂いた当時、何度かお邪魔したものの、コラムを書くまでには至らなかった。
でも、最近一度コラムを書いてみようと思い立ち、一つ書いてみた。
題は『小説嫌い』。
コラムなんてはじめて書くから、なんだか纏まってんだかいないんだか分からない文章ですが、良かったら読んでみてください。
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10.09.23:15
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 40回目
「インターネットが普及した頃、ダイアナを初めとしたオールディーズライブハウスを扱ったホームページが沢山有ったけれど、今ではまともに更新しているサイトはごく僅かだ。この店には若い客はほとんど居ない。語り継がれるべき若い世代の血が入っていないんだ。そう。僕達を楽しませてくれていたオールディーズはもはや死に至る病に侵されつつある」
間違い無く話が横道に逸れてしまっている。彼の話が分からない訳では無いが、今は僕が踊れなくなってしまったと言う事が本題のはずだ。僕はこのいつ終わるとも分からない話に、苛立ちを覚え始めていた。
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10.08.23:46
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 39回目
「でも、僕達をストレンジャーにしているのは、その人だったり、今の時代の価値観であって、けして僕達が間違っていると言う事に直結しているわけじゃない。ダンスにしたってそうだろ。僕達の少し前の世代じゃディスコが流行っていて、少なくともダンスは一般の人達にとって身近な物だった。でも今ではそんなものは時代の波に流されてしまって跡形も無い。ダンスは職業としてか、どこかの会場で開かれる大会の為に必死になって複雑なステップを覚えなくちゃならないようなものだけが日の光を浴びている。日本人は元来人前で踊ると言う事に免疫を持っていないのも一つの原因なんだろうけど、ともかく誰もが気軽に踊れる場所は随分少なくなって、アングラな存在になってしまった」
そこまで喋って、Mickyは再びグラスを煽り、タバコに火をつけた。
それにしても彼は良く喋るし、何だか話も少し横道にそれている気さえする。僕は煙に巻かれないように、今まで以上に真剣に、彼の言葉を待った。
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