03.10.19:50
[PR]
10.14.22:51
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 43回目
しかし、これ以上彼らに何も期待していない僕は、その重いとは正反対の言葉を口にした。
「そうですね」
心のこもっていない生返事。それを彼らがどう取ろうが、もう僕の知った事ではなかった。これ以上、この話題で彼らと話を続ける気は無かったからだ。
時計に目をやると、もう次のステージは目前に迫っていた。とは言っても、僕にはその状況は見えない。あの後僕はトイレに行くと言って席を立ち、特に用も無いのに個室に篭っていたからだ。これ以上彼らと話をする気が無い以上、無駄な会話を続けるのも面倒だったし、店を出るべきかどうかと迷っていたのだ。
途中何度かドアをノックされたが、全部無視した。ここのトイレには個室は一つしか無いから迷惑千万な話だが、知らない誰かの生理現象よりも今時分が抱える問題の方が、はるかに重要に思えたからだ。
=============================
次回
前回
この小説はフィクションです。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「小説Lover Shakers」に投票
PR
- トラックバックURLはこちら