03.10.20:20
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11.12.23:55
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 59回目
振りほどこうと何度か身を捩ってはみるものの、痛みばかりが増すだけでいっこうに振りほどけそうに無い。離せと喚いてみた所で、静かな夜更けの町に虚しく響くだけだった。道路を挟んで最終電車に急ぐ僅かな人々は、明らかに気付かない振りを決め込んで、足早に通り過ぎてゆく。通り過ぎてゆくタクシーも、止まる気配すら見せない。
僕の中に諦めがはっきりと自覚され、性急に冷静さが脳味噌を満たした時、この先どういう目にあうのかと言う不安と、彼らとて立派な大人であるから、酷い無茶はしないであろうと言う希望的観測と、馬鹿な真似をしたと言う悔恨とが入り乱れ、見る見る血の気が引いていった。
僕は恐る々々、未だ倒れたまま蹲っているMickyに視線を向けた。随分時間が経過しているように感じられるにもかかわらず、未だ微動だにしない。Richardが先程から頻繁に大丈夫かと声を掛けているが、返事すらない。
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この小説はフィクションです。
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僕の中に諦めがはっきりと自覚され、性急に冷静さが脳味噌を満たした時、この先どういう目にあうのかと言う不安と、彼らとて立派な大人であるから、酷い無茶はしないであろうと言う希望的観測と、馬鹿な真似をしたと言う悔恨とが入り乱れ、見る見る血の気が引いていった。
僕は恐る々々、未だ倒れたまま蹲っているMickyに視線を向けた。随分時間が経過しているように感じられるにもかかわらず、未だ微動だにしない。Richardが先程から頻繁に大丈夫かと声を掛けているが、返事すらない。
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