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  • 05/14/20:23

12.30.22:55

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 76 回目 

 谷川の言葉に二の句が次げなくなりそうになるのを必死でこらえ、その瞬間には僕は全てを洗いざらい曝け出す決意を固め、それで3人に愛想をつかされるのなら、それはそれで止む終えない事だと言う腹を括り、憎悪の念を抱いただけでは飽き足らず、その上一生彼らを欺き続け現状を維持する事の無意味さを悟るに至った。
「みんなに謝らなければならないことがある」
 僕の言葉に、三人は顔を見合わせ、心底見当も付かないと言う顔で僕を見た。

 僕達は川の流れの中にいた。
 それは第三者の俯瞰的な視覚から見れば、行き交う人々の流れであり、走り去る1台1台の車でしかない。だが、今の僕にとってはそれらはまさしく飛沫を巻き上げることなく粛々と流れる川であり、その傍らで物言わずに佇む川原の石ころであり、風にたなびく葦の1本1本でしかない。時折流れに足を取られそうになるとは言え、別段気に留めるほどのものでは無い。
 また、僕の精神的な視点から見れば、その川の流れとはすなわち歳月だ。無常にただ淡々と、何の配慮のかけらも無く、その流れを速めることも緩める事もせずに、ただ流れ続ける時の流れだ。その時の流れはまた、僕と眼前の三人の永久不変と思えた絆を、いとも容易く断ち切り、戯れとも言える気紛れさで、再びめぐり合うよう仕向けた、抗う事さえ敵わないと思わずにはいられない大河。

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この小説はフィクションです。

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