03.10.16:54
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11.19.23:21
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 64回目
「お節介なRichardはともかく、別に僕はあなたを引きとめようとも、あなたが決めたことを非難するつもりはさらさら無いんです。ダイアナに来ないという選択をする事も、また自由だからね。僕の話を聞きたくなければ、独り言だと思ってくれても良い」
僕はそれならばとばかりに、首を横に向けた。それでもMickyはその言葉通り、僕の視界の片隅で眉をしかめる事もなく、語調を変化させる事も無く、淡々と、それこそ独り言のように言葉を紡いだ。
「あなたは裏切られたといっていたけれど、誰もあなたを裏切っていないと思うし、あなたもそれを心の底から恨んでいる訳じゃないと思う。ただあんな事があって、心が乱れたから、そんな風に思ってしまっただけだと…」
何を分かったような事を――
思わずそう反論しかけた僕は、慌てて視線を元に戻した。視線の先には、自動販売機の蛍光灯が、夜の闇を切り取ったように寒々と光っている。僕はその光に習うように、さらに心の温度を下げ、感情を遮断した。なおもMickyの言葉は続く。
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この小説はフィクションです。
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僕はそれならばとばかりに、首を横に向けた。それでもMickyはその言葉通り、僕の視界の片隅で眉をしかめる事もなく、語調を変化させる事も無く、淡々と、それこそ独り言のように言葉を紡いだ。
「あなたは裏切られたといっていたけれど、誰もあなたを裏切っていないと思うし、あなたもそれを心の底から恨んでいる訳じゃないと思う。ただあんな事があって、心が乱れたから、そんな風に思ってしまっただけだと…」
何を分かったような事を――
思わずそう反論しかけた僕は、慌てて視線を元に戻した。視線の先には、自動販売機の蛍光灯が、夜の闇を切り取ったように寒々と光っている。僕はその光に習うように、さらに心の温度を下げ、感情を遮断した。なおもMickyの言葉は続く。
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