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  • 05/16/10:41

11.22.23:16

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 65回目 

「それに、あなたを笑ったと言う人たちのこと。彼らが笑っていたのも、あなたじゃない。少なくとも、僕はそう思いたい。その方がずっと楽しいじゃないですか。あなたにも、そう考えるようになってもらいたい。もちろんすぐは無理だろうけど。それでもしまた踊りたくなったら、またダイアナに来てほしい。店が潰れていない限りは、僕達はそこにいるだろうから」
 彼の言葉を聴いているうちに、僕の心の中で何かが壊れたような気がした。それが何なのかは僕には分からなかったけれど。
「あなたを縛り付けて申し訳なかった。僕が言いたいのはそれだけです。Richard。もう行こう」
 Richardは僕を乱暴に立たせ、ご丁寧に背中の埃まで払ってくれた。最も払うと言うよりは、叩くと言うほど力強いものだったが。
 二人は振り返ることなく再びあの扉を開け、ダンスフロアへと帰っていった。僕はと言うと、頼まれもしないのにその背中を見送り、彼らが視界から消えた後もぼんやりと彼らの残像を眺めていた。
 だが彼の言葉が心に響き、僕のこれまで抱えていた苦悩や、親友に対する憎悪が雲散霧消してしまうほど、心に変化が起こったわけでは無い。実際もう一度あの扉をくぐろうなどとは微塵も思ってはいないのだから。それでも、何か心に小骨のようなものが引っかかってしまったのは事実だ。

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この小説はフィクションです。

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