03.10.16:48
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06.21.22:18
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.1その19
僕が席に戻る頃には、あれほど店内に満ちていた客の姿も減り、少し落ち着いた様子だった。年寄り達は気持ちとは裏腹に、体がついてこないのだろう。幾分店が若返った様な気さえする。
ひさ兄達はまだ帰るつもりは無いらしい。24歳のひさ兄と20歳の僕達にとって、夜はまだまだこれからという感じだ。ひさ兄は、先のステージで演奏された曲のダンスのおさらいを、べーやん達に熱心に教えている。べーやん達はどうやらダンスというものにどっぷりとはまり込んだ様で、目を輝かせながら聞き入っている。
これまでとは打って変わって興味をそそられている僕だったが、今までの自分の態度を省みると、とても手のひらを返せる状況では無いことは明白だった。僕は仕方なくという雰囲気を醸し出しつつ、ひさ兄のダンス教室に付き合う。
だが三人の中に、この小さな変化に気付くような繊細な感覚の持ち主は居らず、三人は勝手に盛り上がっている。僕は予想していたとは言え、少々落胆しながらも、それでも話に集中しながら、ひさ兄の持つ情報を集積することに勤めながら、次のステージを待っていた。
僕達にとって3回目のステージが幕を開けた。
僕を除く3人は、勢い良くダンスフロアに飛び出してゆく。僕は相変わらず一人テーブルに残った。何気なく3人についてゆく事は、どうしても出来なかった。
つくづく僕は、不完全燃焼な自分に呆れていた。彼がもたらしてくれた追い風も、僕に一歩を踏み出す勇気をもたらしてくれる程の力は無かったようだ。今ではすっかりなりを潜めてしまっている。
つまらないプライド。
取るに足らない体裁。
今僕を縛っているものは、こんな小指の爪の先程のちっぽけな物なのかもしれない。だけど、今の僕にとっては、まるで鋼で出来た卵の殻だ。突き破って外の世界に飛び出さなければならないのに、僕のか弱い嘴は小さな傷をつけることさえ出来ない始末だ。
今の僕にできることは、いつか鋼の殻を破って外界に飛び出す日を夢見て、大空に羽ばたく力をつける事―すなわち、ダンスのステップを一つでも多くこのふやけた脳味噌に叩き込む事だけだった。
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どうも こんばんは
梅雨 真っ只中 いかがお過ごしでしょ~か
お子様の参観日 お疲れ様でした
でも 大切なお子様の 行事ですよね 疲れるわけありませんよね
よきパパぶりが 伺えますよ
ちなみに僕の親父は 長距離の「トラック野郎」だったので
参観日の思い出は ほとんど皆無・・・
さて「Rock This Town」 Stray Cats
ノリのいいナンバーからスタートの 本日の戯言です
ありがたいご返信 どうもでした
>バタバタとユニークな声を上げながら走り行く姿。
よっ コメントにまで Jerry節 炸裂!
そのとおりですよね
3台中一台は 同じ信号待ちで
本当に 「バタバタ」と 走ってましたね
>「制限速度50キロなら、だいたい30マイルか…」
などと計算しながら乗っていた事を思い出します。
リアル~ 乗った者しか 語れない思い出 (拍手)
>Shinさんは土曜日休みですか?
本来は 赤い字の日だけですが
今月は 週休二日制 です
なので ケントスへは 「Friday Night」となります
先週は 嫁を連れて 盛り上がってきました
さて 「その19」読みました
>年寄り達は気持ちとは裏腹に、体がついてこないのだろう
あっはっはっは
30分 結構きつい かも・・・
ところで 今のレージは 結構 ネガティブに・・・
>つまらないプライド、取るに足らない体裁
このシーンだけでなく 僕も過去に こういう思いをしたことがありましたね
仕事や 恋愛 そして 「鋼で出来た卵の殻」(今日の一番☆)
年を取るにつれて 又違った プライド 出てきますよね
このプライドが 又厄介者で・・・(笑)
それでは 又一週間が始まりますね
お互い仕事 頑張りましょ~
最近 鼠先輩が 気になる 「Shin」でした ポ~ポポポポ~(笑)
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