03.10.20:45
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10.21.23:28
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 48回目
きっかけは、奇しくもMickyの言葉だ。
『ダンスはあくまで楽しみであって、それ以上でもそれ以下でもない』と彼は言った。だから、踊ることに対して、誰にも咎められる権利は無いし、気にする必要も無いのだと。だが、それは逆に言えば、踊ることを止めるにあたっても同じことが言えるのではないか。僕がこの店に通うことをやめたとしても、彼らはおろか、店の従業員も、僕を知る常連客も、僕を止めたり、咎めたりすることはできないと言う事になる。その事に気付いた時、僕の中で、そろそろ引き際であると言う答えが軽い音を立てて、心に転がり落ちてきたのだ。ちょうどそれは、ステージのラスト3曲が始まった頃で、全速力で疾走するようなロックンロールナンバーが、終焉に向けて転がり落ちてゆく僕のBGMのようで、僕はかげりのある笑みを浮かべながら、ダンスフロアを見ていた。
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この小説はフィクションです。
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『ダンスはあくまで楽しみであって、それ以上でもそれ以下でもない』と彼は言った。だから、踊ることに対して、誰にも咎められる権利は無いし、気にする必要も無いのだと。だが、それは逆に言えば、踊ることを止めるにあたっても同じことが言えるのではないか。僕がこの店に通うことをやめたとしても、彼らはおろか、店の従業員も、僕を知る常連客も、僕を止めたり、咎めたりすることはできないと言う事になる。その事に気付いた時、僕の中で、そろそろ引き際であると言う答えが軽い音を立てて、心に転がり落ちてきたのだ。ちょうどそれは、ステージのラスト3曲が始まった頃で、全速力で疾走するようなロックンロールナンバーが、終焉に向けて転がり落ちてゆく僕のBGMのようで、僕はかげりのある笑みを浮かべながら、ダンスフロアを見ていた。
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