03.10.19:56
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10.07.23:16
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 38回目
最初に口を開いたのはRichardだった。彼は大きく煙を吐き出すと、短くなったタバコをもみ消し、僕の目をじっと見詰めた。
「そんなに気にする程の事じゃないぜ。笑いたい奴には笑わせとけよ」
彼らしいと言えば、それまでの言葉だった。気にせずにいられるなら、とっくの昔にダンスフロアに戻っている。それが出来ないから悩んでいるのでは無いか。
僕の怪訝な表情に気付いたのか、Mickyが苦笑を浮かべた。
「コイツの言い方は悪いけど、一理有ると思いますよ。確かに人のすることに難癖をつけるのは良いことじゃない。でも今の時代、こういう店に通い詰めている事だけで、僕達は十分ストレンジャーだと思う。こんな格好をしている僕等はなおさらね。人と違う事をしていれば、時には指差されたり、笑われたりする事もあるかもしれない」
Mickyは言葉を切ると、指の間で残り数ミリになったタバコを一吸いしてから、灰皿に押し付けた。僕の反応を確かめるかのように、目は僕の相貌を捕らえたままだった。 僕はと言うと、彼らが人に笑われる姿がどうしても想像できず、あまり現実味の無い話として捉えていた。
Mickyは水割りを少し口に含んだ後、言葉を繋いだ。
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この小説はフィクションです。
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「そんなに気にする程の事じゃないぜ。笑いたい奴には笑わせとけよ」
彼らしいと言えば、それまでの言葉だった。気にせずにいられるなら、とっくの昔にダンスフロアに戻っている。それが出来ないから悩んでいるのでは無いか。
僕の怪訝な表情に気付いたのか、Mickyが苦笑を浮かべた。
「コイツの言い方は悪いけど、一理有ると思いますよ。確かに人のすることに難癖をつけるのは良いことじゃない。でも今の時代、こういう店に通い詰めている事だけで、僕達は十分ストレンジャーだと思う。こんな格好をしている僕等はなおさらね。人と違う事をしていれば、時には指差されたり、笑われたりする事もあるかもしれない」
Mickyは言葉を切ると、指の間で残り数ミリになったタバコを一吸いしてから、灰皿に押し付けた。僕の反応を確かめるかのように、目は僕の相貌を捕らえたままだった。 僕はと言うと、彼らが人に笑われる姿がどうしても想像できず、あまり現実味の無い話として捉えていた。
Mickyは水割りを少し口に含んだ後、言葉を繋いだ。
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