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  • 05/14/18:32

12.31.15:00

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 79回目 

 ダイアナでの僕達は、まるで10年前にタイムスリップしたような気分だった。
 もちろん皆年を取っているし、会話の内容も10年前とは全く違うのだが、4人そろって同じ時を過ごしていると言うだけで、そう言う気分になれた。別に昔を懐かしむような年では無いが、別たれていた時の長さが、否応無くそういう気分にさせるのだ。
 ステージがはじまると、3人は昔と同じようにダンスフロアに飛び出してゆく。「悪いな」や「どうする?」と言った言葉や、気を使う素振りも無く、さもそれが当然の行為であるかのように立ち上がる。
 だが、それが彼らの優しさであると、僕には分かる。逆に気を使われて踊らなかったり、謝られたり、社交辞令のように誘われる方が、僕にとって辛い事だと、彼等は良く知っているのだ。それに、けして過大評価ではなく、今夜の僕は、踊れなくても存分にダイアナを楽しんでいる。それは3人がいるからと言う事だけでは、どうやらなさそうだった。なにか背負っていたものを降ろしたような、そんな気分だ。
 遅ればせながら、僕は親友と言う言葉の本当の意味を、親友とは如何なるものかと言う定義を知ったような気がする。
 親友とは、共に時間を過ごすだけの者をさすのではない。
 親友とは、余計な言葉を交わすだけの者では無い。
 親友とは、如何にお互いの事を正しく理解しているかと言う事であり、過ごした時間や、交わした言葉の数で測れるものでは無いのだ。
 またこの3人と疎遠になる時が来るかもしれない。だが、それでも彼らのことを親友だと、今の僕なら信じることが出来るような気がした。

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この小説はフィクションです。

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