03.10.16:52
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10.06.22:46
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 37回目
それからも、僕はダンスフロアに立ったが、その度に誰かが僕のことを笑い、嘲るのだ。その度に体が震え、心が萎えて、1曲も踊らないうちにトイレへと逃げ込む。
そのうち僕は、踊ることを諦めてしまったのだ。
「その後は見ての通りです。踊れなくなっても、こうしてこの場所にしがみついています」
僕は自嘲的な笑みを浮かべながら、最後にそう締めくくった。僕は喋りすぎて乾いた喉に、ミネラルを流し込みながら、彼らの反応を待っていた。
しばしの静寂が流れる。BGMはプラターズの♪オンリー・ユー♪。この場には場違いな甘いハーモニーが店内を優しく包み込んでいる。
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この小説はフィクションです。
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