忍者ブログ

活動内容等の日記・コラム・連載小説を公開しています。
04 2024/05 1 2 3 45 6 7 8 9 10 1112 13 14 15 16 17 1819 20 21 22 23 24 2526 27 28 29 30 31 06
RECENT ENTRY
RECENT COMMENT
[11/22 keiko]
[04/25 Calantha]

05.15.19:11

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 05/15/19:11

09.21.22:45

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 26回目

「ちょっと、アンタ…」
 Richardが僕の言葉を制した。酔いが回った頭では、すっきりと我に返ることは無かったが、それでも僕は口を噤んだ。もしかすると、すこし憮然とした表情になっていたかもしれない。
「少し落ち着けよ」
 Richardがなだめる様な声でそう言った。僕は喋り過ぎたせいなのか、酒で焼けているのか分からない喉を潤す為に、再びグラスに手を伸ばした。その手をRichardが慌てたような素振りで止めた。僕の手首を握る彼の握力は尋常ではなかった。酔っているせいか、あまり痛みは感じなかったが、振りほどこうにもびくともしないのだ。僕は諦め、手の力をぬいた。
「あんまり酔いすぎると追い出されるぜ」
 そう言うと、Richardは自分のグラスに僕の酒を移し、かわりにミネラルとロックで僕のグラスを満たした。酔いで回らない頭でも、僕は少し彼を見直していた。案外、良い奴かもしれない……と。

=============================

次回
前回

この小説はフィクションです。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「小説Lover Shakers」に投票 (月1回)

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら