03.10.17:01
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08.22.22:51
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 3回目
「あんたも同じ口か」
その声に弾かれた様に顔を上げると、一つ空けて隣の席には色黒で丸顔の男が座っていた。
年は僕と同じくらいだろうか。顔が丸い為に太っているように見えるが、半袖の開襟シャツから覗く二の腕は実に筋肉質だ。良く見ると胸板もかなり厚い。太っているように見えるのは、小柄なせいもあるかもしれない。
僕が漫然と見ていたのを、返事に窮しているととったのか、男は顔をくしゃくしゃにしながら大きく手を振った。
「いや。皆まで言うな。わかるぜ。辛いよなぁ」
僕の何が分かったと言うのだろう。僕は少しムッとしながらも、愛想笑いを返した。社会人になってから十二年。ずっと営業をしてきただけに、相手が誰であろうと差し障りの無い対応をしてしまう。僕の悪い癖の一つだ。
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この物語はフィクションです。
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その声に弾かれた様に顔を上げると、一つ空けて隣の席には色黒で丸顔の男が座っていた。
年は僕と同じくらいだろうか。顔が丸い為に太っているように見えるが、半袖の開襟シャツから覗く二の腕は実に筋肉質だ。良く見ると胸板もかなり厚い。太っているように見えるのは、小柄なせいもあるかもしれない。
僕が漫然と見ていたのを、返事に窮しているととったのか、男は顔をくしゃくしゃにしながら大きく手を振った。
「いや。皆まで言うな。わかるぜ。辛いよなぁ」
僕の何が分かったと言うのだろう。僕は少しムッとしながらも、愛想笑いを返した。社会人になってから十二年。ずっと営業をしてきただけに、相手が誰であろうと差し障りの無い対応をしてしまう。僕の悪い癖の一つだ。
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