忍者ブログ

活動内容等の日記・コラム・連載小説を公開しています。
02 2025/03 12 3 4 5 6 7 89 10 11 12 13 14 1516 17 18 19 20 21 2223 24 25 26 27 28 2930 31 04
RECENT ENTRY
RECENT COMMENT
[11/22 keiko]
[04/25 Calantha]

03.10.17:09

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 03/10/17:09

09.30.23:18

小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 34回目 

 とてもドアを開けられる状態では無い僕は、その場にいつまでも立ち尽くしている訳にもいかず、止む無く個室に引き篭もった。用も無いのに便器に腰掛けた僕は、ずっと応えの無い自問自答を繰返していた。自分のダンスの完成度。その他大勢の人間と比べて、いけない所は無かったか。ふらついたり、躓いたりした事は無かったか。そんな事を考えながらステージを振り返ることなど初めてだったが、そうしていなければ落ち着かないのだ。
 そうやって半ば強引に僕が導き出した答えは、軽蔑されていたのは僕では無いという、それこそ自意識過剰に満ち溢れたものだった。
 僕には何の落ち度も無い。
 軽蔑され、嘲笑を買うような如何様な行為も行ってはいない。
 僕はほとんど自分に言い聞かせるようにして、トイレを後にした。そうやって自信を取り戻した僕だったが、あの若者グループの席の前では、自然と早足になり、顔を背けて通り過ぎていた。

=============================

次回
前回

この小説はフィクションです。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「小説Lover Shakers」に投票 (月1回)
PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら