03.10.17:09
[PR]
09.30.23:18
小説~Lover Shakers~Outside Storys Vol.2 34回目
とてもドアを開けられる状態では無い僕は、その場にいつまでも立ち尽くしている訳にもいかず、止む無く個室に引き篭もった。用も無いのに便器に腰掛けた僕は、ずっと応えの無い自問自答を繰返していた。自分のダンスの完成度。その他大勢の人間と比べて、いけない所は無かったか。ふらついたり、躓いたりした事は無かったか。そんな事を考えながらステージを振り返ることなど初めてだったが、そうしていなければ落ち着かないのだ。
そうやって半ば強引に僕が導き出した答えは、軽蔑されていたのは僕では無いという、それこそ自意識過剰に満ち溢れたものだった。
僕には何の落ち度も無い。
軽蔑され、嘲笑を買うような如何様な行為も行ってはいない。
僕はほとんど自分に言い聞かせるようにして、トイレを後にした。そうやって自信を取り戻した僕だったが、あの若者グループの席の前では、自然と早足になり、顔を背けて通り過ぎていた。
=============================
次回
前回
この小説はフィクションです。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「小説Lover Shakers」に投票 (月1回)
そうやって半ば強引に僕が導き出した答えは、軽蔑されていたのは僕では無いという、それこそ自意識過剰に満ち溢れたものだった。
僕には何の落ち度も無い。
軽蔑され、嘲笑を買うような如何様な行為も行ってはいない。
僕はほとんど自分に言い聞かせるようにして、トイレを後にした。そうやって自信を取り戻した僕だったが、あの若者グループの席の前では、自然と早足になり、顔を背けて通り過ぎていた。
=============================
次回
前回
この小説はフィクションです。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「小説Lover Shakers」に投票 (月1回)
PR
- トラックバックURLはこちら